AI医学基盤部門
医学AI研究戦略
コアセンター
医学AIの研究・活用の
世界的な拠点として
近年、医学分野においてもゲノム情報や画像情報、医療情報をはじめとして、ビッグデータ化が急速に進行しています。医療ビッグデータから有意義な情報を得るには、これらのデータが持つ特有の構造を理解した上で適切なAI技術を活用・開発することが重要です。このような背景のもと、医学上の重要問題にAI技術を柔軟に活用することで解決することを目指し、「医学AI研究戦略コアセンター」を設立いたしました。本コアセンターは３つのプロジェクトからなります。各プロジェクトが密に連携するとともに、他コアセンター、関連する他部門・他部局、国内外の他機関とも協力して、医学AI研究の発展・普及を戦略的に推進いたします。
医学AI研究の戦略的
one stop serviceを目指して
深層学習を中心とした現在のAIは、医学への応用も早くから期待され、活発に研究・開発されています。当コアセンターでは、医学AI研究への参入を考えている方、あるいは課題発掘や技術支援などが必要な方の相談窓口を提供します。一方、臨床応用に際しては、データ駆動特有の問題点や倫理上の問題など、解決すべき課題が山積しています。とくに、良質な臨床データの収集はAIの性能を左右する重要な課題で、希少疾患の場合は量の確保も課題です。また、それらを利用するための安全・安心なデータ流通の整備は、最重要課題の1つと言えます。当コアセンターでは、創生応用医学研究センターを中心に、学内外の関係者とともに、組織的、かつ戦略的に取り組んでまいります。
コアセンター概要
医学AI研究戦略コアセンターでは、発展著しい人工知能・機械学習技術を医学上の重要な問題に適用し新しい医学の基礎を創ることを使命としています。医学分野においては、ゲノム情報、画像情報、さらには我々を取り巻く生活環境情報をはじめとしてビッグデータ化が急速に進行しています。これらビッグデータ化の著しい医学分野における重要問題の解決を目指し、3つのプロジェクトを設立しました。それぞれのプロジェクトでは、ゲノムデータからの疾患発症リスク予測、医用画像からの病変部位予測、さらには環境・生体応答を包括的にモデル化した予防医学の構築等、AIを活用した新しい医学の創生を目指します。
コアセンター研究紹介
医学分野におけるデータ増大の激しい分野の一つがゲノム医学です。我々はこれまでに、東北大学病院や東北メディカル・メガバンク機構と共同で、ゲノム情報から柔軟に疾患発症リスク因子を選択し、発症リスクを高精度に予測する機械学習技術を開発し、精神疾患等に適用する研究を行ってきました。さらにゲノム医学分野のもう一つの重要課題である希少疾患の病因遺伝子特定のため、日本人のゲノム情報に適したゲノム解析技術の開発や、大量のゲノム情報からAIにより疾患原因を特定する研究を行なってきました。これらの研究をさらに発展させ、本コアセンターを医学AI研究における世界的な重要拠点とすることを目指します。
コアセンターメンバー
- 田宮 元教授AIフロンティア新医療創生分野
- 本間 経康教授医用画像工学分野
- 赤池 孝章教授環境保健医学分野