基盤研究部門Basic Medical Research

細胞治療コアセンターCenter for Cell Therapy

移植、再生、DDSがおりなす
次世代治療法開発

コアセンター長/阿部 俊明教授
コアセンター長
阿部 俊明教授

創生応用センターは2002年に立ち上がりましたが、医学の進歩や社会情勢の変化などに伴い変化する疾病対策に対応して改組されてきました。2020年からはさらに新しい組織になりましたが、この中の基礎研究部門に属する細胞治療コアセンターは他研究部門と密接に連携しながら、特に新しい治療法の開発をめざしています。対象とするのはいまだに原因不明であったり、治療に苦慮している疾患の治療法開発で、薬剤や細胞の開発だけでなく、その投与方法なども工夫した開発を行っています。このコアセンターは細部治療(阿部)と移植再生医学分野(後藤)からなり、国や企業、また連携するさまざまな組織から支援をいただいています。&Aをさまざまな領域の研究者が最先端の科学を駆使して創っていきます。

移植と再生を融合する
次世代型細胞治療の推進

副コアセンター長/後藤 昌史教授
副コアセンター長
後藤 昌史教授

細胞治療は、移植医療から再生医療への橋渡しを担う重要な意義を有しております。移植医療は20世紀後半に飛躍的な発展を遂げましたが、高侵襲性、慢性的なドナー不足、生涯に渡る免疫抑制剤の服用など、依然として多くの解決すべき課題を抱えているのが現状です。再生医療は、これらを解決し得る切り札として期待されていますが、今後一般医療として広く普及し定着させていくためには、細胞治療から得られる様々な知見の有効活用が不可欠であります。当コアセンターにおきましては、眼科領域(阿部)と肝・膵領域(後藤)を主対象とし、移植医療と再生医療の有機的融合を可能とするような次世代型細胞治療アプローチの確立を目指していきます。

コアセンター概要Overview of the Core Center

近年の科学技術の発展はめざましく、広く医学にも応用されてきたためにさまざまな薬剤、遺伝子、細胞が作製され実際に患者さんに応用されてきました。その結果、劇的な効果を示し患者さんに福音をもたらしたものが徐々に増えてきました。しかし、いまだに原因もわからず治療法が皆無の疾患もたくさん存在します。また、超高齢化社会を迎えた日本はさらに生活の質の向上にも目を向ける必要があります。細胞治療コアセンターではこれらに注目した病態の解析や細胞の評価を行いながら、薬剤や細胞の投与方法など当センター独自の観点から開発を進めています。この開発には学際的な組織を立ち上げた多方面からの共同研究も行っています。 Globalプログラムにおいて、国際的な環境で博士課程の人材育成を行う支援を行っています。国内外の研究者を招聘し、脳・神経科学に関する最先端のセミナーを開催するとともに、今後はさらに、大学院生や若手研究者が比較脳解剖学、神経生理学、実験発生学、動物行動学等の基礎的な技術に触れるための実習等も提供する予定です。

コアセンター研究紹介Research at the Core Center

細胞治療分野は、主として失明疾患の多くを占める難治性網膜疾患の病態解明と治療法開発を行っています。網膜疾患の治療が難しいのは網膜が神経組織であること以外に、網膜自体が眼球の最奥で直接脳組織とつながっていることがあげられます。我々はこれらの問題点を解決すべく体内埋殖型薬剤徐放デバイスの開発などを行っています。移植再生医学分野では、重症糖尿病・肝不全疾患を主対象とし、膵島移植・肝細胞移植の研究を推進しています。これらの細胞治療と今後の再生医療を融合させる上で鍵となる、新規移植部位の樹立および免疫隔離細胞デバイスの開発に特に力を注いでおります。

コアセンター関連画像Related images to Core Center

  • 細胞治療コアセンター

コアセンターメンバーCore Center Member

  • 阿部 俊明教授細胞治療分野
  • 後藤 昌史教授移植再生医学分野
  • 永井 展裕助教細胞治療分野
  • 稲垣 明子助教移植再生医学分野