AI応用医学部門AI Applied Medicine

医学AIを臨床に役立てる
実践的研究開発の推進

AI応用医学部門長/本間経康教授
AI応用医学部門長
本間 経康教授

機械学習、とくに深層学習を用いたデータ駆動型の人工知能AIの発展に伴い、医学への応用研究が盛んとなり、問題設定によっては専門医に匹敵する高性能を達成しています。一方で、実臨床では必ずしも期待通りの性能になっていないという指摘もあり、克服すべき課題が山積しています。現在のAIの中心技術である深層学習は性能に優れる反面、結論に至る過程がブラックボックスと言われ、その根拠の説明が難しいとされ、これが、環境が変わると性能保証ができない要因の一つと考えられています。しかし、深層学習は数理モデルであり、再現性に問題はなく、解析可能という意味では本質的にブラックボックスではありません。実際、様々な解析により、その機能解釈は可能になりつつあります。本部門では、たとえばこの数理的な解釈の医学的妥当性を検証する学際的な手法等を用いて臨床で真に有用な人間中心AI構築の方法論確立に挑戦し、研究室内と実環境における機能の差異解消等に取り組み、臨床応用に向けた研究開発を推進します。

『Global x Localな医療課題解決を目指した最先端AI研究開発』人材育成拠点と連携しながら、多岐にわたる臨床上の要求に応えるため、本部門には「クリニカルデータマイニング」、「医用知能ロボティクス」、「ヘルスデータサイエンス」、「医用オミクス」、「医用画像」の5つのコアセンターを設置しました。医療情報の増大や接続不良性への対処、医師の偏在や働き方改革等、保健医療分野の課題解決に有効なAIをはじめ、個々の患者に対して最適で安全な医療を提供するための持続可能な医学の深化・創生に資するAIを、各領域の特性に応じて実践的に研究開発します。大学病院や情報科学研究科などの学内関連部局、企業や行政等との共同研究と人材交流を積極的に展開しながら、AI応用医学研究の一大拠点となることを目指します。

AI応用医学部門 医用画像 医用オミクス ヘルスデータサイエンス 医用知能ロボティクス クリニカルデータマイニング